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今日が1番

みんなは、今までの自分の生きてきた毎日のこと、どれくらい覚えてるものなのだろう。

学生時代は、物心ついてから、今生きている今日までの間で、忘れてしまった記憶ってほとんどなかった気がする。
忘れたのは英単語くらい。
怒られたりしたことは忘れたふりをした。

でも、大人になって、私は過去のことを鮮明に覚えていられない人間になった。

たぶん、結婚して子供を生んで、子供が熱を出したりして、入学して、成人して、子供が結婚して、孫ができてなんてなっていくと、
幸せな出来事をいっぱいいっぱい覚えていられるんじゃないかなぁ。
両親とか、祖父母とか、歳を重ねた人たちはきっとそうなんだと思う。
そうやって幸せな思い出が心に刻まれていくのだろう。

でもさ、自分ひとりで抱えてることって忘れていくのがやっぱり普通なのかな。

私の記憶は毎日ものすごい勢いで更新されていく。
もちろん、大切な思い出もいっぱいあるんだけど、なんでだろ、今が1番だと思うのだ。

私の33年をすべて知ってる神様がいて、あなたはこの時期、この出来事のときが、1番幸せな顔をしていました、と客観的に判断してくれるなら、
それが私の幸せ度が高かった今日だったのかもしれないけど、
私はやっぱり今のことしか、判断できない。

その、なんでも見ててくれてる神様から見て、今の私は絶対的に、それほど、幸せな状態ではないと思う。
こんなこと、赤裸々に書いて、どうかと思うけど、まぁ、いつものことだからね。

でもね、私は今日が、今まで生きてきて、いちばん、いっちばん、幸せだと思ったんだ。

なんで、そんな風に自分が思うのか、さっぱりわからないけど、
朝起きて、家事をちょっとやって、稽古場に行って、稽古を頭がわやくちゃになりながらやって、
で、稽古の後に、みーんなで飲んで、
久しぶりに実家に帰って、明日は休みだから、入院してる祖母に会いに行こうと思ってたら、
たまたまもうすぐ敬老の日だなぁーなんて思った、
それだけのごく普通な1日だったけど、
なんだか、どうしようもなく、幸せで、大切な1日だった。

他の人が生きたら、たぶん、あんまり楽しくない1日だったかもしれないし、
記憶にさほど残らないなーんにもない1日だったけど、
例えば、受験で合格した日とか、オーディションに受かった日とか、初舞台に立ったとか、1500回目のステージだったとか、
家族で旅行したとか、友達と楽しく遊んだとか、大切な人と幸せに過ごしたとか、姉が結婚した日とか、
いっぱいいっぱいある記憶に残ってる今までの毎日の中で、
涙が出るくらい、今日が1番幸せだと、感じたんだ。

私が忘れっぽいからかな。

ポジティブ人間のつよがりかな。

しんどい人生でも、誰かのせいにしたくなるような悲しい出来事が重なっても、自分が選んだ道だからって愛しくて仕方ないって思う、ちょっと変わったマゾヒストだからかな。

いろいろあっての今日だからかな。
いろいろあっての今の自分だからかな。

あの日のことを少しだけ思い出せる今が幸せ。

遠くにいるあの人のことを想って眠りにつける幸せ。

いい1日だった。

そんな風な1番幸せな今日がいっぱい積み重なっていったら、きっと、究極に幸せな人生になる。

だから、いつも、今日が1番好き。
大切な人のことが、
昨日よりもっと大切になったから。 つづく

大好きな今日がすぐに昨日になる毎日。(独り言)

守りたいものを守るために

命は助けてやるから、心をくれ。

そう言われたら。
そう言われても、生きる?

命より大切なものってあるもんだ。
ときには、ね。

でも、誰かを守るため、
自分の大切な人たちを守るため、
自分の1番大切なものを守るため、
そのためならば、私は、
初めて、心を差し出すのかもしれない。

心がなくなって、
どうやって息をすればいいのだろう。

わからないけど、やってみよう。

この嵐が過ぎ去れば、
きっときっと、なにかが、
心と一緒に大切ななにかが返ってくる。

そうやって、
生きなさいと、
神様は私を抱きしめた。
強く強く、生きなさいと、
強く強く。

わかったよ、そんなにほしかったらなんでもあげる。
なんでも。
でも、忘れないでね。
それは、私の命より大切なものだってことを。
痛みを感じないように、瞳は閉じる。

ここで、こうやって、
何かを書くことは、
私が息をするためには、
必要なことなんだと思う。
そう、私はたぶん、あなたに生かされている。

ありがとう。
ほんとうにありがとうございます。

今、私が向き合っている作品、
「シラノ・ド・ベルジュラック」の主人公シラノは、
心を絶対に渡さない人だ。
心を渡すくらいなら命を差し出す。
大切なものを絶対に大切にする人。
とてもとても、共感する。
今の私には、この出逢いが必要だった。

秋をシラノとクリスチャンとロクサーヌと共に、
大切に過ごそうと思う。
大切に、大切に。
私が私らしく息をするために。
穏やかな日々のために。     つづく

いよいよ初日。
楽しい時間を大切に。
みんなが笑顔でいられますように。(独り言)

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